ジャカルタでは、都市の発展に公共インフラ整備が追いついておらず、交通渋滞が慢性化し、環境汚染が深刻になっています。しかし、近年MRTを始め少しずつ交通インフラが整いつつあります。コロナ禍で工事期間の延長など、予定よりも時間がかかっているプロジェクトもありますが、インドネシアの公共交通の近代化に向けて行われている事業の進捗状況をまとめました。
・南北線(レバックブルス~ブンダラン・ハイ間 15.7Km)は2019年3月に開業済み。
・ブンダラン・ハイから北のコタ駅までの延長工事を開始している。
・ブンダラン・ハイから途中のハルモニ駅までの工事進捗率は9.2%で、2025年3月開通予定です。
・ハルモニ駅からコタ駅の開通は、2025年11月開通予定でしたが、2027年半ばまで延期となりました。
・首都圏の鉄道交通網の一翼を担う軽量軌道交通(LRT)の建設が急ピッチで進んでいる。
・英語で「Light Rail Transit」の略称。インドネシア語では「Lintas Rel Terpadu」と呼ばれている。
・以下の3区間で工事が進んでいる
東ジャカルタ・チャワン駅~南方のハルジャムクティ駅(チブブール)区間
チャワン駅~東方のブカシ区間
チャワン駅~西方のドゥクアタス駅区間
・全体の工事進捗率は2020年11月末時点で80%です。
・一部区間で商業運転開始。運賃は5000ルピア。
・ドゥクアタス駅でMRTと乗り換えが可能。
・将来的には、ドゥクアタス駅からスカルのハッタ空港まで延長予定されています。
・ジャカルタからバンドンまで142.3Kmの高速鉄道を建設中。
・入札で日本と中国で争って、最終的に中国が落札。
・総事業費60億ドル、運営はKCIC(クレタ・チュパット・インドネシア・チャイナ)。
・2020年12月末時点の工事進捗率は64.4%。用地の99.97%を確保済み。
・当初の開通予定は、2021年12月でしたが、2022年9月まで延期となっています。
・高速鉄道が開通するとジャカルタとバンドン間が36分で移動が可能となります。
・ジャカルタ~チレボン~スマラン~スラバヤまでを高速鉄道化
・現在のジャカルタ~スラバヤ間が10~12時間かかるのを半分の5~6時間に短縮予定。
・日本のJICAが実行可能性調査の事前調査を2020年末に完了。
・その後基本計画と土地取得を予定し、2023年に着工目標。
・インドネシア政府が突然、工事が進捗中のジャカルタ-バンドン高速鉄道とプロジェクトを一体化する提案に日本側が消極姿勢であったところ、中国の資本参加を要請したとの動き。
・日本側は、現在中国の参加要請に静観していますが、今後のインドネシア側の説明次第では今後態度を硬化させる可能性もあります。