2024/07/01

バリ旅！絶景のウルン・ダヌ寺院

バリ島は、その美しいビーチやリゾートで世界中の観光客を魅了していますが、島の中心部にはまた違った魅力が隠されています。特に山岳地帯のブドゥグル県に位置するウルン・ダヌ寺院（Pura Ulun Danu Beratan Bedugul）は、自然の美しさと霊的な静寂が融合した特別な場所です。標高約1,200メートルの高地にあるブラタン湖のほとりに建つこの寺院は、神秘的な霧に包まれ、訪れる人々に忘れられない光景を提供します。今回は、この荘厳なウルン・ダヌ寺院とその周囲の美しい景観、そして寺院にまつわる歴史と文化についてご紹介します。

ウルン・ダヌ寺院とは

バリ島の山岳地帯、ブドゥグル県の高地にあるブラタン湖に面した台地の頂上には、荘厳なウルン・ダヌ寺院が建っています。標高約1,200メートルの穏やかな山の気候で、空気はさわやかで涼しいです。驚くほど澄んだ湖は穏やかで、時折吹き渡るそよ風を除けば、湖面に小さな波紋を作り、ほとんど完全に静止しています。プラウルンダヌは女神ダヌを崇拝するために建てられました。バリ語でダヌは湖を意味し、女神ダヌは水、湖、川の女王です。バリ島で2番目に重要な寺院とされ、ブサキ寺院に次ぐ地位を占めています。バリのヒンドゥー教の概念である「ルワ・ビネダ」（二元性の調和）において、女性性（プラダナ）を象徴する寺院とされています。

ウルン・ダヌ寺院の特徴

ウルン・ダヌは「湖の上」を意味し、ブラタン湖に面した立地を表しています。寺院は水の女神デウィ・ダヌに捧げられています。

バリ島中部のブドゥグル地域にあるブラタン湖のほとりに位置し、海抜約1,200メートルの高地にあります。周囲には美しい山々が広がり、涼しい気候が特徴です。

複数の祠から成る寺院複合体で、主要な祠は11層の塔（メル）構造を持ち、シヴァ神とその妃パールヴァティーに捧げられています。湖面に映る寺院の姿が特徴的で、水位が上がると寺院が湖上に浮かんでいるように見えることから「湖上の寺院」とも呼ばれます。

文化的重要性

ブラタン湖はバリ島で2番目に大きい湖で、ブドゥグル村全体の田んぼや農園の灌漑水源となっています。バリ島の9つの主要な「カヒャンガン・ジャガット」寺院の1つであり、地元の農民にとって豊作を祈る重要な場所です。「農民の寺院」や「収穫祭の寺院」としての意味合いも持っています。2012年、他の3つのバリの遺跡とともに「バリ州の文化的景観」としてユネスコ世界遺産に登録されました。。

再建と発展

ウルン・ダヌ寺院の歴史は、17世紀に遡ります。1633年にメングウィ王国の創設者であるI Gusti Agung Putuによって建立されました。彼は権力争いで敗北した後、力と悟りを得るためにマング山で瞑想し、勝利した後にこの寺院を建立しました。

1926年に寺院は再建され、現在見られる寺院の姿が形作られました。ロンタル（椰子の葉に書かれた古文書）によると、この場所は巨石時代から儀式の場所として使用されていたとされ、寺院内に保管されている遺物がこれを裏付けています。

寺院の構成

ウルン・ダヌ寺院は4つの神聖な建物で構成されています。リンガプラは3階建てでシヴァ神を崇拝する場所、プラプンチャックマングは11階建てでヴィシュヌ神を崇拝するために建てられました。プラテラタイバンはメイン寺院で、プラダレムプルワはサンヒャンウィディを崇拝するために建てられました。この最後の寺院は、豊穣、繁栄、幸福を祈る人々の場所でもあります。地元の人々からは単に「ウルン・ダヌ」と呼ばれることが多く、バリ島で最も重要な礼拝場所の一つです。デウィ・ダヌはブラタン湖とその周辺の農地を守っていると言われています。バリ島の発展において農業がいかに重要であったかを考えると、デウィ・ダヌはここで崇拝される最も重要な神々の一人です。ウルン・ダヌ寺院は、バリの農業と水に関連した儀式や奉納が行われる重要な場所です。