【インドネシア渡航】ワカトビ・ワンギワンギ島滞在記③モラビレッジで地元の生活に触れる

Indonesia

ワカトビのワンギワンギ島のモラビレッジ(Mola Village)に訪問しました。バジョと呼ばれる海洋民族の人々がこの地域に移り住んで集落を形成しています。地元も人々とふれあい、貴重な体験をしてきましたのでレポートしたいと思います。

モラビレッジとは

ワンギワンギ島の街の中心部から500mほど南下した細い路地がモラビレッジの入口となります。

車1台がぎりぎり通れる道を数十メートル進むと、入場門がありモラビレッジと書いてあります。

グーグルアースでモラビレッジを見てみると、一定地域に集落が密集しているのがわかります。

Google Earth

元々この地域はサンゴ礁の海で、1950年台から移住が始まり、海からサンゴの岩を重ねていってその上に住居が作られ集落が形成されてきたそうです。現在では、東京ドーム2個分の面積(約8ヘクタール)に8,000人以上が住んでいます。

モラビレッジには、主にバジョ(Bajo)族といわれる海洋民族が住んでいます。バジョ族は元々ソペックと呼ばれる木造船に住んでいた時代があり、海の上で何か月も生活をしていました。年少の頃から海で魚の獲り方を教えられ、道具を使わず25~50mの深さまで潜ることができる信じられないほどのスキルを持っています。現在は、モラビレッジの高床式の住居に住んでいますが、船を使って魚を獲る生活は変わっていません。

モラビレッジに到着すると、運河のような用水路が整備されていて運河に沿って家が立ち並んでいます。

サンゴ礁の上に住居が建設されていますので運河には透き通った海水が流れ込んでいて、多くの小魚を見る事ができます。モラの人々は環境に配慮した生活を送っているため、道路や海にゴミなどがほとんどなく、民度の高さがうかがえます。とにかく、どこを見ても絵になる風景です。

巨大マグロ試食

モラビレッジの村人は、「レバ」と呼ばれるボートに乗って海に向かい魚を釣りに行きます。たまたま、80Kg級のキハダマグロを獲った漁師に遭遇して、マグロを見せてもらいました。

陸にあげた時には、既にマグロは解体された状態で、大きなマグロの頭を見せてくれました。

話を聞くと、海の上でマグロの血抜きをして解体してロイン(4つの身の状態)にして陸に上げるというこだわり様です。このロインはサプライヤーの家に届けられて、血肉などを更にトリミングした状態で計量して、この漁師にお金が支払われます。その様子も見学させてもらいました。ロインの状態で40Kgほどの計量です、このマグロ1匹で200万ルピア(約19,000円)の収入です。漁師の平均収入が3~4万円とすると、ほぼ半月分の収入を1尾のマグロで得た事になります。この漁師が大喜びするのがわかります。

マグロのロインをトリミングした切り落としを少しもらい、刺身で試食させてもらいました。

漁師特製のタレは、ジェルック(柑橘系のカボスのようなもの)を絞り、唐辛子を細かく刻んで、ケチャップアシン(醤油のようなもの)をかけて食べると、キハダマグロのねっとりとした甘みが口に広がります。まさに獲れたて、だからこそ味わえる新鮮な刺身でした。

漁師の家に訪問

次に、モラビレッジの漁師の家に招待されました。運河の海側の一番奥の家で、海上に高床式で家が建っており、細い板1枚で家の入口に繋がっています。

板の下はすぐ海ですので、足を踏みはずしたら海に落ちる恐怖と戦いながら家の中に入っていきます。

家の中はきれいに整理整頓されており、狭い家の中でも工夫されています。

クーラーもない家ですが、海の上で風通りが良いためとても涼しいのが印象的です。

家の奥には網で囲った魚の養殖場ができており、多くの魚が家の下で泳いでいます。地元の人たちは、悪天候で漁に出られない時のために魚をある程度養殖して生活をしています。

自分が食べるのももちろんですが、必要に応じて市場に流し現金化して生活必需品を購入するそうです。とにかく、この漁師の家から見るエメラルドグリーンの海の景色が絶景でした。

観光地化への疑問

インドネシア政府は、ワカトビを国立公園化して観光地化したい意向のようで、このモラビレッジも外国人観光客を呼び込み収益をあげたいという期待もあるようですが、観光地化しても本当にモラビレッジにお金が落とせる仕組みができるのか疑問に思いました。観光地化の要素は持っていても、景色を見てきれいな写真を撮って次の場所に行ってしまうと収益が落ちません。

モラビレッジで漁獲された新鮮な魚を食べられるレストランを作るなど収益があがる仕組みつくりがまだできていない状態のようです。

一方で観光客がどっと押し寄せてしまうと、モラの住民たちの生活がしにくくなるのもあり難しい問題です。自分的には、このままの自然な状態のままでいてもらいたいとの気持ちですが、どうなのでしょうか。今のところコロナもあり観光客は少ない状態のままとなっているようです。

きれいな海と豊富な魚に恵まれた、モラビレッジの人々は自然に調和した生活を送っていてその1面を見る事ができました。人々の多くの笑顔を見る事ができこちらも幸せな気分になりました。

 

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