バンドンでの充実した時間を終え、ジャカルタへ戻る旅が始まりました。この日は、スマレコンモールでの楽しいひとときを過ごした後の帰路ということで、心も体もリフレッシュした状態。しかし、バンドン特有の週末の渋滞が、私の計画を狂わせる可能性を秘めていました。交通状況と時間との戦い、そしてWhoosh高速鉄道での快適な移動という対照的な体験を振り返りながら、この日帰り旅の締めくくりをご紹介します。
スマレコンモールでの楽しい滞在を終え、ジャカルタへの帰路につくためにタクシーでバンドン駅へ向かいました。モール周辺は整備された新興住宅街が広がり、道路も比較的スムーズに進んでいました。しかし、市街地に近づくにつれて車の量が増え、ついには幹線道路での大渋滞に巻き込まれることに。バンドンは週末になるとジャカルタ方面からの車が大量に流入するため、こうした渋滞が起きやすいのです。
道路はほとんど動かず、乗車中のタクシーのドライバーも渋滞を避ける方法を模索してくれましたが、どのルートも混雑しており、進行速度は一向に上がりません。タクシー内では、予定していたWhoosh高速鉄道の出発時間が刻一刻と迫っており、次第に焦りが募ります。このままではフィーダー列車に乗り遅れてしまうのではないかという不安が頭をよぎりました。
そんなとき、Whooshのアプリを開いて調べたところ、1回だけ無料で乗車列車の変更が可能であることが判明。次の便に変更手続きを進めると、驚くほど簡単に完了しました。この機能のおかげで、渋滞のストレスが大幅に軽減され、落ち着いた気持ちでタクシー移動を続けることができました。時間変更が可能な柔軟性は、インドネシアの交通事情を考慮すると非常にありがたいシステムだと実感しました。
バンドン駅に到着したのは、予定よりも少し遅れていましたが、変更後の列車には十分間に合う時間でした。駅前は観光客や地元の人々で賑わっており、都会の駅とはまた違った落ち着いた雰囲気が漂っています。ここで私が毎回訪れるのが、「LOKOカフェ」です。
LOKOカフェは、駅構内にありながら都会的で洗練された雰囲気を持ち、ちょっとしたコーヒーブレイクに最適な場所です。この日は少し濃いめのアイスコーヒーを注文し、旅の疲れを癒しました。カフェでは軽食も提供されており、サンドイッチやローカルスナックも味わえます。特に旅行中は時間に追われがちですが、ここでのひとときがスケジュールの合間にほっと一息つける時間となりました。
カフェでリラックスした後、フィーダー列車に乗り込みました。この列車はバンドン駅とパダララン駅を結ぶ重要な交通手段で、Whoosh高速鉄道へのアクセスを支える存在です。列車内は広々としており、乗客も多くはないため、静かで快適な空間でした。
窓の外に目を向けると、バンドンの街並みがゆっくりと流れていきます。街の中心部から少し離れると、緑豊かな景色が広がり、自然と人工のコントラストがとても美しく感じられます。フィーダー列車の速度は高速鉄道ほどではありませんが、その分景色をじっくりと楽しむことができました。
約20分ほどでパダララン駅に到着。ここでWhoosh高速鉄道に乗り換えます。高速鉄道のホームは近代的な設備が整っており、フィーダー列車からのスムーズな乗り換えが可能です。この効率の良さは、インドネシアの鉄道網が着実に進化していることを感じさせました。
今回の高速鉄道では、初めてプレミアムエコノミーの5号車を選びました。5号車には売店「インドマレット」が併設されており、列車内で軽食を購入できるのが特徴です。売店には、コーヒーやジュース、パン、カップ麺などのラインナップが揃っており、ちょっとした空腹を満たすには十分な品揃えでした。
売店の前には多くの乗客が列を作っており、その人気ぶりに驚かされました。
特にカップ麺は人気商品のようで、購入した人が車内で楽しむ様子があちこちで見られました。私もコーヒーを購入し、座席でじっくりと味わいました。このような売店の存在は、短時間の乗車でも旅の楽しみを増やしてくれる素晴らしいサービスです。
プレミアムエコノミーの座席は、日本の新幹線を彷彿とさせるデザインで、シートの広さや座り心地は申し分ありません。
隣の席が空いていたこともあり、さらにゆったりとした空間を楽しむことができました。時速350km/hという高速移動でありながら、静かで快適な車内環境は、まさに現代の移動手段として理想的です。
約30分の高速移動を経て、Whooshはジャカルタのハリム駅に到着しました。駅のホームに降り立った瞬間、都会の喧騒が戻ってくるのを感じつつも、旅の余韻に浸ります。
今回の旅では、Whoosh高速鉄道が提供する便利さと快適さだけでなく、アプリでの柔軟な対応や、列車内の売店など、細やかなサービスにも感銘を受けました。これらがインドネシアの鉄道利用をより魅力的なものにしていることは間違いありません。そして、Whooshが提供する新しい移動体験が、今後どのように進化していくのかも楽しみにしています。