トラジャの旅が終わり、次の目的地であるマカッサルへの移動の時がやってきました。トラジャからマカッサルへは、ウイングスエアにて一気に飛ぶことに決めました。幸運にも、天候は非常に良く、飛行機からの景色は息を呑むようでした。
今回のフライトはウイングスエアのIW1331便に搭乗することになりました。トラジャ空港を11時15分に出発し、マカッサルには12時05分に到着する予定です。この路線は毎日1往復の運用で、万が一の欠航の場合は、翌日までの延泊や、陸路での10時間の山道を走る2択となります。乾季は天候が安定しているので、特別な事情がない限り欠航は考えにくいですが、ウイングスエアは世界で最も欠航が多い航空会社として知られているため、飛ぶまでの不安は拭えませんでした。マカッサルからの折返し便であるため、フライトレーダーでマカッサルを出発することを確認し、少し安心しました。定刻よりも少し遅れそうでしたが、ウイングスエアの機材がトラジャに向かって飛んでいるのを確認できたので、搭乗の可能性は非常に高いと感じました。
ATR72-600のプロペラ機が、その独特の大きな音を立てながらトラジャ空港に着陸しました。マカッサルからの乗客を降ろした後、わずか5分で搭乗が開始されました。燃料はマカッサル往復分が既に積まれているので、すぐに出発準備が整いました。この迅速な運用は、ジェット機にはない特徴で、小型プロペラ機ならではの効率の良さを感じさせてくれました。トラジャの山々を見ながら飛行機に歩いて搭乗すると、興奮が高まりました。
今回は後方座席だったため、最後に搭乗する方が都合が良いと考え、飛行機をゆっくり眺めながら機内に入りました。搭乗開始から5分後にはドアが閉まり、滑走路へと向かいました。プロペラの高速回転音と共に、トラジャ空港を一気に離陸しました。
離陸後しばらくは、トラジャの山々の上空を飛びながら、地上の集落がどんどん小さくなっていく様子を楽しめました。
上空に達すると、遠くに広がる海が見えてきました。
こんなに海が近かったと感じながら、パレパレという街を過ぎ、海岸線沿いに飛ぶ美しい空中遊覧が続きました。海には小さなサンゴ礁の島々が点在し、快晴で雲一つない空の下、遠くまで見渡すことができました。ジェット機よりも低い高度を飛ぶので、陸地や海が近くに感じられ、その美しさをより直接感じることができました。
約30分の素晴らしい空中遊覧を楽しんだ後、降下を開始しました。
そして、あっという間にマカッサルが見えてきました。順調に飛行し、ほぼ定刻通りにマカッサル空港に着陸しました。飛行機はやはり速くて快適で、疲れを感じることなくマカッサルまで移動できました。そして、最高の景色を楽しむことができました。1日1回のフライトで制約はありますが、車やバスでの移動では味わえない上空からの美しい景色と、1時間弱での移動の速さは、プロペラ機の少々の不安を上回る価値があるフライトでした。