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空から見たスラウェシ島!マカッサルからバウバウへ!ウイングスエアのプロペラ機による絶景フライト

インドネシアの数ある島々の中でも、南東スラウェシ州に位置するバウバウは、ブトン王国の歴史を背負った都市として知られています。観光地としてはまだそれほど広まっていないものの、訪れる者にはその独自の文化と美しい自然が待っています。今回、マカッサルからこのバウバウへ、ウイングスエアのプロペラ機で移動しました。プロペラ機ならではの独特なフライト体験と、美しい島々を上空から眺める絶景のフライトをお届けします。

ウイングスエアでバウバウへ

今回の旅の目的地は、南東スラウェシ州の歴史的な都市、バウバウ。そこに向かう手段は、ウイングスエアのATR72-600型プロペラ機です。プロペラ機は、その小型でコンパクトな形状から、搭乗するたびに「本当に無事に飛べるのだろうか」と少し不安を感じることもありますが、この日のフライトは比較的スムーズで、特に大きなトラブルもありませんでした。ただ、予定していた14時10分発のフライトは直前にキャンセルされ、15時45分発の便に振替となり、出発が1時間半ほど遅れました。それでもウイングスエアの定期便が1日2便あるのは、地方都市としては非常にありがたいことです。

搭乗案内が始まると、バスに乗って飛行機のところまで移動します。ウイングスエアでは、ボーディングブリッジが使われず、バス移動が必須です。このスタイルは、地方の空港や離島でよく見かけますが、都会の空港に慣れていると少し新鮮に感じられるかもしれません。この日もバスで滑走路をしばらく走り、機体の元へと向かいます。ATR72-600の機体はプロペラが両翼に大きく取り付けられており、その姿は非常にユニークでどこか可愛らしささえ感じます。

搭乗したバウバウ行きの便は、なんと満席。ATR72の座席配置は2-2列で、乗客数に対してコンパクトにまとまっています。ただ、天井が低いため、立ち上がると少し頭をぶつけそうな狭さを感じました。手荷物も大きなものは座席上の収納スペースに入らないため、多くの乗客は荷物を預けていました。荷物の量に制限があるこの機体では、必要最低限の持ち物だけを持ち込むのが賢明です。

フライトの魅力

全員の搭乗が終わると、すぐにドアが閉まり、プロペラが回り始めました。

プロペラ機の特徴は、飛行機のすぐ隣で大きなプロペラが回転しているため、独特の振動と音が伝わってきます。この「ブーン」という低い音と振動が、ジェット機とは違った空の旅を提供してくれます。窓からプロペラの動きを見ていると、どこか不思議な気持ちになり、これで本当に空を飛ぶのだろうかと感心することもあります。

飛行機は滑走路の端までゆっくりと移動し、いよいよ離陸体勢に入ります。プロペラがフル回転し、ターボのような大きな音を響かせながら滑走し始めると、機体が徐々に浮かび上がります。ATR72は大型ジェット機と比べると小さな機体ですが、離陸時の加速力は十分で、空へと舞い上がる感覚は非常に力強いものです。

最初は少し雲が多く、窓からの景色はあまり見えませんでしたが、しばらくすると青空が広がり始め、プロペラ機ならではの低空飛行で、海や島々の美しい風景が目の前に広がりました。

インドネシアの島々は、上空から見るとその美しさが一層際立ち、サンゴ礁の繊細な模様や、青く輝く海が光を反射してまるで絵画のような景色を作り出していました。

特に晴れた日は、その透明度の高い海と白い砂浜の対比が素晴らしく、プロペラ機の窓からの景色を最大限に楽しむことができます。

ブトン島を眺めながらの着陸

しばらく飛行を続けていると、前方にカバエナ島が見えてきました。この島はバウバウへ向かう途中に通過する主要な目印で、広大な緑の山々が特徴的です。機体がカバエナ島を越えると、次に見えてくるのがミュナ島。

ここまで来ると、いよいよ目的地であるバウバウが近づいてきたことを実感します。

プロペラ機は、ミュナ島上空を通過し、ブトン島のバウバウへ向けてさらに高度を下げていきます。

バウバウの街が見えてくると、その広がりが目に入ってきます。ブトン島の南端に位置するこの都市は、かつてブトン王国の中心地として栄えた歴史ある街です。上空から眺めるその光景は、近代的な建物と伝統的な家屋が共存する様子が見られ、これから訪れる街の多様な顔が期待感を高めてくれます。

機体が徐々に降下していき、バウバウの空港に向けてアプローチを開始。ATR72はコンパクトな機体ゆえに、滑走路に接地する際も比較的柔らかい着陸が可能です。プロペラ機特有のタッチダウンの感覚を楽しみながら、無事にバウバウ空港に着陸しました。

バウバウ空港の風情

バウバウ空港に到着すると、ターミナルまでの移動はバスを使わず、歩いて向かうことになりました。離島の空港ならではのコンパクトな作りで、どこか素朴な雰囲気が漂います。大都市の空港のような賑やかさはありませんが、その分、時間がゆっくりと流れているように感じられます。空港の周囲は緑が広がり、到着した瞬間からこの街の静かで落ち着いた魅力を感じ取ることができました。

バウバウは、歴史的にも地理的にも重要な役割を果たしている都市ですが、観光地としてはまだあまり知られていません。しかし、空港を出た瞬間から、ここにしかない独特の雰囲気を感じることができ、これから始まる短い滞在に対する期待が高まります。

このフライトは約1時間という短いものではありましたが、プロペラ機特有の揺れや、低空飛行からの景色を楽しむことができ、まさに「空の旅」の醍醐味を味わう時間でした。バウバウの街でどんな新しい発見が待っているのか、これからの滞在が楽しみです。

kenji kuzunuki

葛貫ケンジ@インドネシアの海で闘う社長🇮🇩 Kenndo Fisheries 代表🏢 インドネシア全国の魅力を発信🎥 タコなどの水産会社を経営中25年間サラリーマン人生から、インドネシアで起業してインドネシアライフを満喫しています。 インドネシア情報だけでなく、営業部門に長年いましたので、営業についてや、今プログラミングを勉強中ですので、皆さんのお役にたつ情報をお伝えします。