搭乗予定の機材整備による遅延で定刻より4時間半遅れでケンダリ空港を出発します。ケンダリからワカトビまで、ウイングスエア搭乗記となります。
今回搭乗する機体はATA72-600となります。ライオンエアの子会社であるウイングスエアは、ATR72-500、600を全部で67機(2021年時点)所有していて全ての機体がATR72シリーズで統一されています。乗客は72人乗りで、前方部分に貨物室を搭載しているため、乗客の移動だけでなく荷物を迅速に届けることで、インドネシアの地方都市空港や離島にとって、重要なインフラとなっています。インドネシアの離島に行く際には、ほとんどがウイングスエアにお世話になるはずです。今回の訪問先であるワカトビもウイングスエアだけの運航です。
プロペラの整備も終了して、11時40分にようやく搭乗開始のアナウンスがありました。待ってましたとばかり搭乗口に向かうことにします。
ウイングスエアのATR72は、ボーディングブリッジに直接接続できないので、機体まで歩いて搭乗することになります。
乗客は後方の扉から乗り込みます。機内は2-2の座席配置で18列配置されています。
真ん中付近の10Aの座席となりました。
ATR72は翼が屋根の上にあるため、窓側であればどの席でも景色が良く見えますが、5列目から8列目付近は窓の横に大きなプロペラがありますので、景色を楽しみたい場合は4列目より前方席か10列目より後方席がベストです。プロペラ機が怖いという方は、通路側で窓の外を見ないというのが良いでしょう。
ワカトビ行きのフライトの乗客は20名ほどで搭乗開始から10分ほどでドアクローズとなりました。すぐにプロペラを回し始め滑走路に向け移動開始となります。乗ってすぐ出発できるのもプロペラ機ならではです。滑走路までプロペラをブンブン回しながら結構な速度を出して走るので、なかなかの迫力です。滑走路の端までたどり着くと、きゅっと反転していよいよ離陸です。ターボフラップエンジンとプロペラを最大に回して一気に加速していきます。この音がたまらなく好きでジェット機にはない魅力となっています。
機体はふわっと上昇し、元気に飛び立ちました。先ほどまで故障していたプロペラも順調に動いている感じで安心しました。
スラウェシ島を抜け、海を隔てたワカトビに向け一直線で進んでいきます。あいにく上空は雲が多くて最高の景色ではありませんでしたが、島や海を眺めながら飛行していきます。
離陸して20分で下降開始となり、着陸態勢となりました。ワカトビのワンギワンギ島が見えたら、ケンダリからわずか30分の飛行で到着となります。
飛行機から降りると、離島の潮風が肌にあたって気持ち良い感じです。
4時間半も空港で待っていて、乗ってしまえば30分で到着してしまうという、あっという間のフライトでしたが、無事に飛行機トラブルもなくたどり着けました。
ワカトビ空港は1便のみ運行の小さな飛行場なので、この便の折り返しでケンダリに戻ってしまったら今日はもう飛行機はやってきません。
予定より5時間ほど到着が遅くなりましたが、とにかく欠航とならず飛んでくれたので良かったです。
これからのワカトビの新しい出会いを楽しみにしたいと思います。