“幸せって、どこでどうやって見つけるんだろう?” あなたもこんなことを考えたことがあるかもしれませんね。3月20日の「国際幸福デー」にあわせ、世界各国の「幸福度」をもとにランキング付けした「世界幸福度ランキング」が公開されました。
まず、「幸福度」って何でしょう? 簡単に言うと、人々がどれだけ幸せを感じているかを測る指標です。国連機関が発表する世界幸福度報告では、一人あたりの国内総生産(GDP)、社会支援、健康寿命、生活の自由度、寛容さ、そして国への信頼度など、さまざまな要素からこの「幸福度」を計測しています。人々の幸せの度合いを表す指標として、「幸福度」という言葉を一度は耳にしたことがある人もいるのではないでしょうか。
この幸福度はどのような基準で計測され、世界の中でのインドネシアはどのような位置付けになっているのでしょうか。インドネシアにおける幸福度についてご紹介していきます。
世界幸福度報告とは、国連機関により発行されている幸福度についての報告で世界143カ国以上の国や地域について、幸福度を数値化しているものです。
そしてこの報告書では世界の幸福度がランキング形式となり示されています。
各国の国民に「どれくらい幸せと感じているか」を評価してもらった調査に加えて、GDP、平均余命、寛大さ、社会的支援、自由度、腐敗度といった要素を元に幸福度を数値化します。
具体的には世界幸福度の指数は以下の6つの指標をもとにしています。
1位 フィンランド 7.741
2位 デンマーク 7.583
3位 アイスランド 7.525
4位 スウェーデン7.344
5位 イスラエル 7.341
51位 日本 6.060
80位 インドネシア 5.568
インドネシアは、2023年の84位から4つ順位を上げて80位、日本は2023年の47位から4つ順位を下げ51位でした。シンガポール(30位)、マレーシア(59位)、タイ(58位)などの近隣諸国からは遠く離れています。
2024年のランキングで、インドネシアは80位に位置しています。この数字だけを見ると、「あまり幸せじゃないのかな?」と思うかもしれません。今回の幸福度調査では80位と、昨年よりも少し順位を上げたインドネシアですが、国内の所得格差の拡大や、汚職についての対策が不十分であると指摘されています。
インドネシアは、1万以上の島からなる国で、地域によって経済的な状況や文化が大きく異なります。都市部では急速な発展が見られる一方で、電気が届かない田舎では、自然と共生する生活が今も続いています。
そして何より、インドネシアの人々は、信仰や家族、地域社会との絆を大切にしています。イスラム教の戒律に従うこと、また、それによって生じる制約の中で最善の選択をすることが、彼らにとっての幸せなのです。
では、幸福度ランキングが私たちに何を教えてくれるのでしょうか? インドネシアの例からわかるように、幸せとは、GDPの高さや物質的な豊かさだけでは測れないものです。家族や友人との良好な関係、信仰による心の平和、そして自然との調和が、人々を本当に幸せにするのです。
インドネシアの人々から学ぶべきは、彼らが持つ幸福感です。彼らは、物質的な豊かさや社会的地位に左右されず、生活の中で見つけた小さな幸せを大切にしています。日々の生活の中で「今、この瞬間」を大切にし、周りの人々との関係を深め、心の平和を求めることが、幸せへの第一歩かもしれません。
また、幸福度ランキングを見るときは、数字だけでなく、その背景にある文化や社会の状況も考慮することが大切です。インドネシアのように、一見ランキングが低くても、そこには測定しきれない豊かな幸福があるかもしれません。