世界各国、地域の幸福度を示す国連の世界幸福度ランキングが発表されました。「世界幸福度ランキング 2021」は、過去3年間の平均値によるもので、今回は2018年から2020年の結果をまとめて2021年版として発表しました。
各国の国民に「どれくらい幸せと感じているか」を評価してもらった調査に加えて、GDP、平均余命、寛大さ、社会的支援、自由度、腐敗度といった要素を元に幸福度を数値化します。
世界最低の国の平均値(2.43)と3年間の調査で出た各国の残余値を合計したもので、点数が大きいほどランキングが高くなっています。2021年は世界の149カ国を対象に調査をしています。
具体的には世界幸福度の指数は以下の6つの指標をもとにしています。
1位は4年連続でフィンランドです。トップ10のうち上位8位までが北欧諸国が占めています。
その他の国や詳しくはこちらを参照ください。
インドネシアは、2020年の84位から2つ順位を上げて82位、日本は2020年の62位から6つ順位を上げ56位でした。
2017年 81位
2018年 96位
2019年 92位
2020年 84位
2021年 82位
2017年 51位
2018年 54位
2019年 58位
2020年 62位
2021年 56位
今回の幸福度調査では82位と、昨年よりも少し順位を上げたインドネシアですが、国内の所得格差の拡大や、汚職につての対策が不十分であると指摘されています。
しかし、1万以上の島を持ち、国土が幅広い国であり、1国でくくる事は難しく、発展している都会もあれば、電気もない田舎もあり、文化や文明にかなりの幅があります。
インドネシア人は、いつもどんな時も幸せを感じています。
貧困な暮らしをしている人たちもいるけど、それでも彼らは幸せだと答えます。
日々の生活や、人生においてもすべての根底には信仰があります。特に、イスラム教は厳しく事細かな戒律があり、服装や食生活、日々の習慣、考え方など多くのインドネシア人はイスラム教から大きな影響を受けています。
宗教的な意味合いで結婚や物の物価や経済ですら動きます。
宗教による制約が当然且絶対的である環境で育つと、限られた選択肢の中で最良の選択をすることが染みついているのではと思います。信仰すること自体が幸福につながると答えています。
幸福度を上げているものは、自然が豊かだという事。文明が遅れているところでも、海があり、森があるところが多いから食べるのには困らない。家族がその日に食べるものが手に入ればそれで良い。商売になる農業や漁業じゃなくたっていい。近所みんなが、仲がよくて、助け合って暮らしていることが幸せと言います。
パンデミックの結果、多くの国がロックダウンを行いましたが、それによりメンタルヘルスに影響が出た人が急増し、人との繋がりが減少したことを実感した人の幸福感が減少したとなっています。
1位のフィンランドは「パンデミック中でも、人命と生活を守るために役立つ、他者との相互信頼関係に関する複数の指標で、非常に高い順位を示した」そうです。
人間関係がうまくいっていると不安を感じなかったり、楽しい気持ちになりやすい、というのは誰しも実感としてありますよね。
コロナ禍で、暮らしや人間関係など、希薄になりつつありますが、インドネシアでも1位のフィンランド同様に、家族や友人との人間関係の良好さ、強固さは他国の人よりも強いと感じます。
インドネシアは、ランキングが低いから幸せでないと決めつけるのではなく、文化や文明、宗教や自然環境など色々な影響がミックスされて決まるので、数値はあくまでも参考程度にしか表せないものと感じました。